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【模写】田能村竹田 西園雅集図 絹本淡彩 姫路藩家老川合家旧蔵品 小田海僊・田能村直入識

商品説明 田能村竹田の西園雅集図です。

西園雅集は北宋皇室の馬（皇女の夫）王センにより開かれた宴で、蘇軾や黄庭堅、李公麟や米フツが出席したことから文人たちの憧れとして好んで画題とされました。

本作では鬱蒼とした木立、太湖石に彩られた庭園を緻密に描写し、琴棋書画に興じる参会者たちの清雅な交わりの様子を活き活きと描いております。賛は米フツが撰した「西園雅集図記」となっております。

識箱・二重箱が付属し、小田海僊・田能村直入の識語がそれぞれ認められております。海僊の箱書からは、竹田とも交流があった河合寸翁、ならびに勤王志士河合屏山を輩出した姫路藩家老・川合家の旧蔵品であったことがわかります。

時代を超えた心づくしの雅集への憧れ、また江戸文人たちの華やかな交流の賜物といえる文人画の逸品を、是非とも御手許にて御清玩ください。


◆田能村竹田
江戸後期の画家。豊後・岡藩医の次男。藩校由学館の頭取となる。藩内の農民一揆の際、藩政改革の建言がいれられず隠退。絵を谷文晁らにまなび、繊細な筆致の独自の画風を確立。幕末文人画壇の代表的な作家。頼山陽らと親交をもち、詩や書にもすぐれた。天保6（1835）年没、59歳。

◆小田海僊
江戸後期の絵師。京都で円山四条派の松村月渓(呉春)にまなぶ。のち文人画に転じ、人物画を得意とした。頼山陽と九州を5年にわたり歴遊。文久2（1862）年没、78歳。

◆田能村直入
江戸後期-明治期の日本画家。生家は豊後の庄屋。田能村竹田の養子。明治元（1868）年京都にうつり,京都府画学校の設立に参画,初代校長を務めた。のちに日本南画協会を創立。明治40（1907）年没、94歳。

◆河合寸翁
江戸中期・後期の武士。播磨姫路藩士。天明7（1787）年家老となる。文化5（1808）年勝手向を命じられ、窮乏した藩財政の改革に着手。木綿の専売をはじめ東山焼・竜山石などの藩営・専売や新田・塩田の開発などで成果をあげた。天保12（1841）年没。75歳。名は道臣。字は漢年。通称は隼之助。

◆河合屏山
江戸後期の武士。播磨姫路藩士。河合寸翁の養子となり、天保6（1835）年家老職をつぐ。のち家を養子良臣にゆずり、藩内勤王派の中心として活躍。明治維新の際,姫路藩が他藩にさきがけて版籍奉還を建議するのに力があった。明治9（1876）年没、74歳。本姓は松下。名は良翰。通称は隼之助。

〔本文〕
其烏帽黄道服投筆而書者、為東坡先生、仙桃巾紫裘而坐者、為王晉卿、
幅巾青衣據方機而凝竚者、為丹陽蔡天啓、捉椅而視者、為李端叔、後有女奴、雲
鬟翠飾侍立、自然富貴風韻、乃晉卿之家也、孤松盤欝、後有凌霄
纏絡、紅綠相間、下有大石案、陳設古器瑤琴、芭蕉圍繞、坐於石磐傍、道帽紫
衣、右手倚石、左手執卷而觀書者、為蘇子由、團巾繭衣、手秉蕉□、而熟観者
為黄魯直、幅巾野褐、據橫卷画淵明歸去來者、為李伯時、披巾青服、撫肩
而立者、為晁無咎、跪而捉石觀画者、為張文潛、道巾素衣、按膝而俯視者、為
鄭靖老、後有童子、執靈壽杖而立、二人坐於磐根古檜下、唐巾青衣、袖手
側聽者為秦少遊、琴尾冠紫道服、摘阮者為陳碧虚、唐巾深衣、昂首而
題石者、為米元章、袖手而仰觀者、為王仲至、前有□頭頑童、捧古硯而立、
後有錦石橋、竹徑繚繞於清溪深處、翠陰茂密中、有袈裟坐蒲團而
説無生論者、為円通大師、傍有幅巾褐衣而諦聽者、為劉巨濟、二人並坐於怪石
之上、下有激湍、□流於大溪之中、水石潺湲風竹相、爐烱方鳧、草木自馨
、人間清曠之樂不過於此、嗟呼、洶湧於名利之域、而不知退者、豈易得此耶、自東
坡而下、凡十有六人、以文章議論、博學辨識、英辭妙墨、好古多聞、雄豪絶俗之資、　辛未首夏写
高深羽流之傑、卓然高致、名動四夷、後之覽者不獨図画之可觀亦足彷彿其人耳竹田生（印）

〔訓読〕
其の烏帽・黄道服に筆を捉（と）りて書する者を、東坡先生と為す。仙桃巾・紫裘し坐す者、王晉卿と為す。幅巾青衣、方機に拠して凝竚する者、丹陽蔡天啓と為す。椅を捉りて視する者、李端叔と為す、後に女奴有り、雲鬟翠飾して侍立し、自然に富貴の風韻あるものは、乃ち晉卿の家姫なり。孤松盤欝し、後に凌霄纏絡し、紅綠相い間（まじわ）る有り。下に大石案有り、古器瑤琴を陳設し、芭蕉圍繞す、石磐の傍に坐し、道帽・紫衣、右手は石に倚り、左手は卷を執りて書を觀る者を、蘇子由と為す。團巾・繭衣、手に蕉ショウ（扇）を秉りて、熟観する者を黄魯直と為す。幅巾・野褐、橫卷を據げ淵明が歸去來を画す者、李伯時と為す、披巾・青服、撫肩して立つ者、晁無咎と為す。跪して石を捉りて画を觀る者、張文潛と為す、道巾・素衣、膝を按じて俯視する者、鄭靖老と為す、後に童子あり、靈壽杖を執りて立つもの、二人坐し磐根の古檜の下、唐巾・青衣、手を袖にして側聽する者を秦少遊と為す、琴尾冠・紫道服、阮を摘む者を陳碧虚と為す、唐巾・深衣、昂首して石に題す者、米元章と為す。手を袖にして仰觀する者、王仲至と為す、有セン・頭頑童の有り、古硯を捧げ立つもの、後錦石橋有り、竹徑繚繞して清溪深處に、翠陰茂密の中、袈裟有り蒲團に坐して無生論を説く者、円通大師と為す、傍に幅巾・褐衣有りて諦聽する者、劉巨濟と為す、二人並びて怪石の上に坐し、下に激湍有り、カン流大溪の中に、水石潺湲、風竹相いし、爐烱方にジョウとして、草木自づから馨る、人間清曠の樂しみ此に過ぎず、嗟呼、洶湧名利の域にして、退を知らざる者、豈に此を得ること易きや、東坡より下、凡て十有六人、以て文章議論し、博學辨識、英辭妙墨、好古多聞、雄豪絶俗の資、高深羽流の傑、卓然たる高致、名は四夷を動かす、後の覽者獨り図画の觀るべきのみならず、亦た其人を彷彿するに足るのみ。

〔箱蓋裏〕
壬寅（天保13年、1842）菊月 応
　姫藩川合（河合屏山）君需　海僊題画

〔二重箱蓋裏〕
明治二歳次屠維大荒落（己巳、1869）五月観并題
於煙嵐深処　直入山樵田癡（印）


・識箱・二重箱が付属します。
・縦１９１ｃｍ、横７５ｃｍ（最大幅。若干の誤差はご了承下さい）
・少々イタミがございます。
注意事項 ・読み下しは参考程度に留め置き下さい。
・水漏れは、水を使用して1時間のみ確認した結果です。この範疇でない水漏れにつきましてはご容赦ください。
・写真、質問欄、当ページ記載事項をよくご確認の上、ご入札下さい。
・寸法は本体のみ計測しております。塗蓋・筒などの付属物は含みませんので、ご了承ください。また、掛軸は総丈・幅の実寸となり、通常、本紙は計測しておりません。お知りになりたい方はお手数ですが質問欄にてお問合せください。
・付属品（箱、仕覆、極書など）の状態は記載がない場合がございますのでご了承ください。
・古物にご理解をいただき神経質な方は入札をご遠慮下さい。
・パソコンの機種・モニターなど環境により、現物とお色に多少異なることがある場合がございます。「イメージと違う」等の理由によるご返品はご遠慮下さい。
・新規または悪い評価が多い方は、入札の取消をさせていただく場合がございます。確実なお取引をお約束いただける方は、お手数ですが、質問欄にてご意志をご提示ください。
・落札終了間際のご連絡にはお答えできかねますのでご了承ください。恐れ入りますが、落札日時の5時間前にはご連絡賜りますようお願いいたします。
・日祭日のご連絡、発送は対応しておりませんのでご了承ください。
・ご落札者様ご本人による鑑定での返品希望にはお応えできかねます。
お取引に際しましては、上記ご了承下さいますようお願いいたします。
表記説明 タイトルの表記につきまして、以下それぞれ該当の内容をご確認ください。
【真作】本物であると断定できる作品
【模写】所定の鑑定機関の無い作品、わずかでも真作ではないと疑いのある作品、当方で判断出来ない場合
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